すくすくまっすぐ。
麻は古代から神聖な植物として取り扱われ、災いを防ぐ「魔除け」の力があると信じられてきた植物です。「麻の葉」の文様のそのものは、単純な三角形と六角形の構成からできあがる連続した幾何学文様ですが、この文様をあえて手のひら型の麻の葉に見立てて名付けたというのも、その神秘の力を信じていたからでしょう。その昔、神々は天上より麻の草木を伝って地上に降りたとされ、今でも神主さんがワサッワサッとお祈りやお祓いをするときの御弊には麻の葉がつけられているそうですし、かつては麻の紐で妊婦さんの髪の毛を縛ったり、お産の時には麻縄にすがって出産したり、産まれた赤ちゃんのへその緒を縛るのに使ったりしていたというのも、実用品としてはもちろんですが、新しいいのちが無事に誕生するようにというおまじないでもあったのだと思われます。
また、生まれた子供には麻布で作った産着や「麻の葉」の文様の着物を着せるという習慣もあります。素材としても病原菌を寄せ付けず、吸湿性に優れているので汗っかきな子供にはピッタリ。麻は俗に「百日草」とも言われ、種を蒔いて3ヶ月もすると2メートルを越すそうで、まっすぐに伸びるその成長の早さと丈夫さにちなんで子供にも同じようにすくすくと元気に育ってほしいという願いが「麻の葉」の文様には込められているのです。
「わんぱくでもいい、たくましく育って欲しい」って何のCMでしたかね?
「大きくなれよぉ」とか。(笑)
たとえはどっちも古いですが、まぁそういう感じですか。
でも、産まれた子が生後3ヶ月で身長2m越えたら…ちょっと困りますけどね。(´з`)
麻は地球を救う?
弥生時代から日本人は麻を栽培し、糸や布、紙など生活に密着した道具だけでなく、薬用、食用として余すところなく活用してきたと言います。いろいろな技術の進歩した現在、麻からは建築部材やプラスチック、毒性のない塗料、燃料、化粧品など、さらに数多くの製品が生産可能になっているそうです。
毎年収穫できる一年草の中でも特に優れた成長の早さと、栽培に農薬や化学肥料をほとんど必要としないという環境負荷の少なさ、熱帯から寒冷地まで世界中ほとんどの地域で生育できる環境順応性の高さからも、その有用性たるや、荒廃が進む森林の貴重な木材資源や環境に悪影響の多い石油資源等に代わる植物資源として おおいに麻を利用することで環境破壊に歯止めをかけようという流れもあるほど。「持続可能な循環型社会の実現」に最も適した資源、まさにエコでロ◯スな植物だそうです。
生育の際に多量の二酸化炭素を消費するので温暖化抑止にも効果があるとか、欧米の一部では うつ病や不眠症、てんかん、気管支喘息、緑内障などの治療薬として認可されているとか、麻素材は電磁波も吸収するとか…
ちょっと調べてみれば出てくる出てくる麻のスゴさ。なんなんだこの植物は。( ̄□ ̄;)
日本古来の神道とも密接な関係を持つ麻、さては本当に神様の贈り物でしょうかねぇ?